質問と回答

カテゴリ 税金
質問項目 「一般通念の価格より安価で購入した物件が「贈与」とみなされ「贈与税がか
かることはありますか?」
質問内容 こんにちわ!質問させていただきます。

赤の他人でも一般通念の価格より安価で購入した物件が「贈与」とみなされ「贈与税が
かかることはありますか?あるとしたらば「一般通念」とは「固定資産税路線価」の80%
などありますか?

【 諸 元 】 大 田 区 の 戸 建 て
妹の「配偶者の母」の「兄の娘二人(70 歳くらい)」が所有者、先方から見ると「甥の
嫁の兄」現在は妹夫婦が賃借しています。

【 経 緯 】
妹夫婦に、「戸建てを購入しないか」と声がかかるも、検討の結果、中古マンションへ。
「自分たちが生まれた家なので、親族が住むならいくらでも良い」ぐらいの勢い。もった
いない。。。戸建ては高く、また安く土地を譲ってもらっても贈与税がかかりそうとの懸
念もあったよう。

【 そ の 他 】
私は赤の他人ではあるのですが、甥の嫁の兄で「他人よりは知っている人」ということ
で、お声がかかりました。まだ価格の話はしていません。面倒なことが嫌いでとにかく、
任せてしまいたい。娘二人ともお金に困っていない。

【 調 べ た 内 容 】
土地 100m2(30 坪)、築 50 年の戸建て古屋(約 150m2)

固定資産税路線価
2230 万円、相続税路線価
2900 万円、提示価格
1500 万円ほど

【 内 容 】
私が 1500 万円で購入したらば 2900-1500=1400 万円に(利益?)贈与税が発生すると考
えたうえで検討すべきでしょうか。また一般的に路線価以下案件などございますが、可能
性として贈与税が発生する場合はあるのでしょうか?

【 自 己 調 査 】

No.4423
著しく低い価額で財産を譲り受けたとき
http://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4423.htm

よろしくお願いいたします。
回答内容 高度な質問ですね。どんどん会員のレベルが上がってきており、嬉しい限りです。ありえ
ない金額で安く売ってしまって、税務署のチェックが入り、贈与とみなされないか?とい
うご質問ですね。

たとえば、通常 1 億円の現金を孫に譲りたいとなった場合、生前だと贈与税がかかり、死
後だと相続税がかかります。そこで、1 億円相当の不動産を購入して、極端な話し 1 円で孫
に売ったことにすれば、贈与税も相続税もかからなくなります。そんなことは許さじと、
税務署は一般常識ではありえない金額での売買や、身内での売買を贈与とみなし、贈与税
をかけようとするのです。

しかし、今回の場合はどうなのでしょうか?

ちょっと私には手に余りそうな質問だったため、今回も信頼できる不動産屋さんと、税理
士事務所で働く大学の友人に聞いてみました。


〜不動産屋さんより〜

ご質問の贈与に関することですが、この手の話は、税務署がこれは贈与だ。って言ったら
贈与になる話です。ちゃんとした回答は管轄の税務署に相談するのがいいと思います。

参考までに私の考えも・・

不動産会社なので、一般市場より安く不動産を仕入れられることはあります。市場価格よ
り安くても、この事について贈与を言われた事は一度もありません。先ほど、不動産を自
社で買って、転売している不動産会社にも一応聞いてみましたが、
皆さん一度も贈与だって言われた事はないと言っておりました。

なので、不動産会社が一般の個人の方から購入する場合は、市場より安くても贈与が発生
することはないと思います。投資物件を17、8年間ほど沢山の安いと思われる物件も一
般のお客さんに買ってもらってきましたが、こちらの方から、後日贈与税の請求が来た!
なんて話も聞いておりません。

なので、おそらく赤の他人からかなり安く買えても問題はないのかと思います。

一般通念が路線価の半分とか80%とかそんな話は実際はないと認識しております。路線
価の3分の1での取引もしておりますし、建物の状態に依っては、それでも高い場合もあ
ったりします。

ご相談の物件は大田区のようなので、そのエリアで路線価以下での実際の取引は少ないで
す。でも少ないだけで、路線価以下の取引はあります。地方に行けば路線価以下で市場が
取引されている場合も沢山ありますが・・

取引した後に、税務署は色々と言ってきますので、今回はちゃんと管轄の税務署に相談し
た方がいいと思います。やぶ蛇になってしまうかもしれませんが・・・参考までに

また、不動産の取引をすると、国土交通省からアンケートが届きます。いいか悪いかは個
別で判断してほしいですが・・

このアンケートは、市場調査との名目です。安く買った場合なんかはこのあたりの数字を
チェックされることもあるのかも・・
アンケートなので、1度催促が来たらもう届きませんので特に提出しなくて問題はないです。
これを提出しない方が、いくらで買ったって情報が国税には届かないです。

気になって税理士にも聞いてみました。実際は、親子関係では贈与は言われるが、兄弟で
はそんなに言われないから大丈夫だよ。
赤の他人で、売買契約書を締結すれば大丈夫だよ。
今回のケースも大丈夫だよ。ちょっと軽い感じで言われたので、税理士も色々なので、何
人かの税理士に聞いてもいいと思います。

さらに気になったので、国税庁にも聞いたら、管轄の税務署に相談してと言われました。
色々な見解があるので、贈与税を徴収する担当税務署に確認した方がいいと思います。こ
んな感じでしか答えられなくてすいません。少しでもお役に立てれば幸いです。有難うご
ざいます。

〜ここまで〜


なるほど、さすが不動産のプロ。とても参考になる回答ですね。それでは、税理士事務所
はどう考えているのでしょうか。私の大学の友人であり、私の会計処理をお願いしている
税理士事務所に聞いてみました。


〜友人曰く〜

質問の件、大田区一部を管轄する大森税務署の電話相談を利用しての回答では、上記著し
く低い価額で財産譲り受けに該当するケースだということです。相続税路線価は市場取引
額を上回ることがないように設定されているのが前提で、2,900 万円なら実勢売買取引は
3,000 万円超として推測判断されるため、今回の 1,500 万円提示であれば 1/2 以下、低額譲
渡取引として該当するだろうという見解です。

親族間とかはあまり関係なく、一般取引でも対象にはなるケースかと思います。金額が大
きく税率も高いため税収には影響が大きいのである意味税務署側は狙い所かもしれませ
ん。具体的にどれくらいの取引金額ならという答えは税務署が得意の「総合判断」になる
ため一概には言えません。慎重に取引することが良いかと思います。。

〜補説〜
しかし、不動産業者を挟まずに行う個人間取引を前提にしています。不動産業者が仕入れ
て安く売りさばきたいケースに取引を当てはめられる(その売買取引とできる)なら該当し
ないでしょう。

ちなみに電話相談は税務署職員か責任問題にならない安全安心な回答をする税理士なの
で間違いなく当局寄りです。個別事例として乗り込めば「低額譲渡ですね〜」って納税の
方法を教えてくれる事になってしまう可能性充分だと思います。担当の手柄であり税収直
結なので。そう、まさにやぶ蛇的な。

そのため、少なくとも自分としては、あっさりと「大丈夫でしょう!」って言える勇気は
ないね。1,500 万円以上贈与税対象ってなったら結構な金額だし。どちらにしても慎重にす
べきだと思います。

ただ、今回のケースは、金額がある程度決まっている出来レースに不動産業者が間には入
ってくれると言う条件が整えば「多分大丈夫」で、関係者の誰かが亡くなって相続とかの
調査で掘り起こされると問題発生可能性あり、のケースかな。

〜ここまで〜


うーん、税務署が黒といえば黒。なんとも曖昧で、日本的なのでしょうか・・・。今、税
務署は税収をあげようと必死ですから、万が一に備えて、一緒に戦ってくれる税理士や不
動産業者を味方に付けておいた方が良さそうです。

以上、参考になれば幸いです。

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