物件資料を眺めているとき、「あれ、ここはどうなっているのだろう」と小さな違和感を覚えることがある。
経験が浅いと、何を確認すべきかさえ分からず、そのまま話を進めてしまうこともある。私にも、11年前にその違和感を放置し、購入後になって初めて失敗に気づいた経験がある。
今回は、箱根の温泉でふと浮かんだ疑問から、物件購入で肝に銘じていることまでを振り返る。
◆1.温泉で湧いてきた疑問
先日は妻の誕生日であった。妻の好きな箱根の温泉へ行き、ゆっくりと湯につかりながら、日頃の疲れを癒やした。
風呂上がりにコーヒーを飲みながら、ふと思った。なぜ誕生日にはケーキを食べ、ローソクを立てるのだろうか。
普段なら何気なく見過ごしてしまうような疑問だが、気になったのでその場で調べてみた。

◆2.誕生日ケーキのローソクの由来
調べてみると、その由来には諸説あるが、中世ヨーロッパの風習にたどり着いた。
当時、子どもの誕生日には悪霊が寄ってくると考えられていたという。そこで、子どもを守るために長いローソクを1本立て、一日中火をともしながら祈った。ローソクの火には、悪いものを遠ざけ、子どもを守る意味が込められていたのである。
いつも見慣れた誕生日ケーキにも、調べてみなければ分からない背景がある。小さな疑問を解消したことで、知識が一つ増えた。
◆3.些細な疑問を放置した結果
一方、不動産投資では、些細な疑問を放置したことで失敗した経験がある。
11年前、3棟目となる賃貸併用住宅を購入するときのことだ。物件資料に目を通した際、1階の間取りに、ほんの少しだけ違和感を覚えた。
しかし、当時はまだ経験が浅く、何が引っかかっているのかをうまく言葉にできなかった。「こんなものなのだろう」と考え、詳しく確認しないまま購入を決めてしまった。
◆4.購入後に気づいた失敗
購入から1年ほどたち、入居者が退去したとき、初めて部屋の中を詳しく確認した。
そこで気づいた。101号室と102号室には浴槽がなく、トイレ付きのシャワールームしかなかったのである。
しかも、部屋は約13㎡の狭いワンルームであった。狭さに加えて浴槽もないとなれば、入居者募集は簡単ではない。実際、次の入居者がなかなか決まらず、想定していた家賃収入が入ってこなかった。
賃貸部分からの家賃収入を住宅ローンの返済に充てる計画だったため、その見込みも崩れてしまった。

◆5.肝に銘じたこと
この失敗以来、どれほど小さな疑問でも、そのままにしないと肝に銘じている。
分からなければ調べる。資料だけで判断せず、現地、図面、設備を照らし合わせる。聞きにくいことであっても、納得できるまで確認する。
不動産は金額が大きい。中には、現地を十分に確認しないまま、あるいは曖昧な理解のまま購入してしまう人もいる。しかし、購入後に気づいても取り返しがつかないことがある。
小さな違和感は、失敗を防ぐための最初の警報なのだと思う。

音声で聴く|毎日3分!不動産投資メモ録 #5
今回の内容はStandFMでも聴くことができる。
◆6.編集後記
小さな疑問を一つずつ解消していくと、知識と経験が積み重なり、同じような失敗は少しずつ減っていく。
ただし、経験が増えるほど新しい疑問も増えていく。それもまた、不動産投資の面白さなのだと思う。
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原文:楽待「不動産投資で失敗しないために肝に命じていること」
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